娘からの電話

突然、夜中に娘から電話がかかってきた。
離れてから、メールも電話もよこさないし、
メールしても返事なし、電話にも出なかったのに。




娘は泣いていた。
あの気丈な娘が。
別れの時にも泣かなかった子が。




「三人で暮らすのは、イヤ」
「チビちゃんは可愛いけど、パパが嫌い」
「この家には、私の居場所が無い」
「私のモノなんて、一つも無い」
「おじいちゃんとおばあちゃん(夫の両親)悪人だから、早く死ねばいい」
「誰か一人殺してもいいのなら、自分を殺す」


「ママと二人で暮らしたい」




何て答えたらいいのか、わからなかった。




入学式のために、神戸に帰った。
チビちゃんは小学生に。娘は高校生に。
二人で行こうねと電話で約束したのに、娘は一人で入学式に行ってしまった。
実家に遊びにきた時も、私と話そうとしなかった。
一度も私の目を見なかった。




娘たちと別れたことを、初めて後悔した。
私は、どうすればよかったんだろう。
どうすればいいんだろう。